思い出①はこちら↓
前回、所属しているクラブ(ギルド)で男女差別を受けたゲコブログ。
当時のゲコブログは心が成熟しておらず、あまりにも深いショックと復讐心が生まれ、ネカマプレイに走ったというのが前回までのあらすじ。
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さてこのオンラインゲーム「テイルズウィーバー」に、新たな魔人(ネカマ)が生まれた。
その名も「††リリィ††」ちゃん(仮名)

見よ、このあざとさ100%。
このキャラでエロガッパどもに擦り寄ればそりゃー装備でもなんでもホイホイ貢いでくれるって寸法よ。
せいぜい俺の養分になってもらおう。
今のゲコブログの心はきゃるんとした乙女。
もう実質女性と言っても過言ではない。
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さて、最初のターゲットは裏切りのクラブマスターだ。
せいぜい俺の目の前で踊って見せろ!!!!
・先ずはクラブ(ギルド)に潜入するざます

「ゲコブログがネカマプレイに走ってしまったキッカケである、所属しているクラブのマスターを骨抜きにしてゲーム内資産を根こそぎ奪ってやる」
これが私の目標だ。
よくよく考えたらめちゃくちゃクズ野郎、もといクズネカマなんだけど、もう頭の中はクラブマスターという名のエロガッパに一矢報いたいという気持ちでいっぱいだった。
そのくらい男女差別に恨みを持ってしまったのだ。
今のゲコブログに怖いものはない。
なにせ私は、「††リリィ††」ちゃんなのだから。
圧倒的に可愛い。ぶっちゃけありえない。
・クラブ潜入作戦決行

で、所属しているクラブに加入させてもらわなければいけないわけなので、作戦を立てる。
○作戦1 ゲコブログの元キャラの知り合いのフリをして誘ってもらう。
最初に思いついたのがこれ。一番てっとり早い気がする。
しかし元キャラ=男性 と認識されているので、他の男の匂いをチラつかせるとエロガッパクラブマスターは嫉妬に狂ってサポートしてくれないのではないか。
少しでも不安要素を取り除きたいので、この作戦な無しだ!
○作戦2 「クラブ募集」の看板を掲げて周囲をうろつく

キャラクターの上にコメント付きの看板を表示させる機能がある。
これを表示させて、いつもクラブメンバーがたむろしてる街へ行き、周囲をうろついてみる作戦だ!
初心者ウェルカムなうちのクラブならまともな装備も揃ってない、しかも女性プレイヤーっぽい名前の初心者を見かけたらおそらく声がかかるハズ。
…作戦は決まった。
早速いつもクラブメンバーがたむろしている街へ直行する。
念のためレベルも30くらいまで上げておいた。準備は万端だ。何も抜かりはない。
必ずこの作戦、成功させる…!!

ちかーーーーーーい!!!
ばーーーかか!!お前はばーーーかか!!いくらなんでもあからさま過ぎるだろ!
完全に不審者だ!これは完全に不審者だ!!これじゃ恐怖で誘ってくれない!自分だったらどうするかよーく考えてみろ!

ああああああああ!!!
ほんっっっとあたしって不器用!!!
これじゃあ好きな子に話しかけられないけどとりあえず周囲をうろついてみようっていう非モテ男子中学生じゃん!!
くそーーーー!!難しい!
ネカマって難しい!!!
自分の不審すぎる行動に悶絶してし、もうこの作戦は失敗なのでは?と早々にあきらめようとしていたその時、
1:1チャット(個人チャット)が飛んできた。
クラブマスター「よかったらクラブ入ります?^^;」
きたーーーーーーーー!!!
ちょろ過ぎる!ちょろ過ぎるわよクラブマスター、もといエロガッパ!!!
††リリィ††ちゃんの圧倒的なキュートさの前ではもう仕方がないだろう!話しかけるしかないだろう!
…チャットの雰囲気が「しょうがねぇなぁ」感に溢れてるのは気のせいかしら。
・潜入成功!!

何はともあれクラブに加入してもらうことはできた!
さぁ覚悟しろエロガッパクラブマスター!
…
……
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しかしここは冷静なゲコブログ。いや、††リリィ††ちゃん。
クラブ加入して速攻で「武器貸してください」なんて厚かましい真似はしない。
まずはクラブでコミュニケーションを深めていかなければいけない。
先ずは元気に「はじめまして」の挨拶だ!
††リリィ††「はじめましてぇ。よろしくお願いしますぅ^^」
ぶっとばしたい
こんな挨拶されたらぶっ飛ばしたい。何よりこの口調をチョイスした自分をぶっ飛ばしたい。
いやね?当時ネトゲにおける性別アピプレイヤーってこんなキャラばっかだったからさ?多少はさ?
ともあれ、まずは「私は女性プレイヤーです」アピはバッチリ決まったと思う。
順調な滑り出しだ。
挨拶が滑ったとか気にすんな。
・とりあえず初心者の壁までレベル上げする

前回①でも書いてるが、初心者がつまづくのが「レベルに合った武器の素材集め」だ。
だいたいレベル165あたりの武器が鬼門と言われている。
††リリィ††ちゃんはいわばセカンドキャラなので、165レベルまでの経験値効率が良い狩場等のノウハウは頭に入っており、できる限り最速で目標レベルまで到達した。
…何もかもが順調だ。
全てが上手くいっている。
・ついにその時がきた。復讐の時だ。

いよいよだ。
††リリィ††ちゃんはレベル165になった。
あたしはここで「ふぇぇぇ〜〜素材が集まらないですぅ〜〜」とチャットで発言して、クラブマスターを誘い出す。
そしてエロガッパのクラブマスターは女の子には優しいので「いいよいいよ武器貸してあげるよ^^」と言う。
相手の正体は男であるにも関わらずだ!!
これが!!
オンラインゲームの攻略法だ!!!
…
……
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「勝ち」を確信した表情。
タイピングに力の入る指。
後はエンターを押すだけだ。
これで††リリィ††ちゃんは、「レベル165の、その先」へ行けるのだ。
他人の努力を利用してな!!!!!
いくぞ!!
エンタァ!!!(ターンッ)
††リリィ††「ふぇぇぇ〜〜素材が集まらないですぅ〜〜」
相変わらずぶっ飛ばしたい。
…
…
…
クラブマスター「お」
お!!!!
なんやねん、「お」てなんやねん!!!!
いいから武器を貸せェ!!!
クラブマスター「一番楽しい時だねw」
待てーーーーーーい!!!!!!
武器貸す気ない時のやつーーーーー!!
あれーーー?なんでーーー?
こちとら女性プレイヤーぞ??ガールぞ???なんで武器貸さないのこのエロガッパ????
いやまてまだだ。

もうはっきり言ったほうがいいのかもしれない。
「もう辛いので武器かしてくださぁい」って言っちゃったほうがいいのかもしれない。
こちとら可愛い女性プレイヤーだから。
エロガッパならすぐに武器貸してくれると思う。
可愛い女の子の頼みならすぐに聞いてくれると思う。
行くぞ!
やるぞ!!
エンタァ!!!
††リリィ††「今日はもう落ちますぅ」
ひよってる奴いるぅぅぅぅぅぅ!!!!!?????
・ネカマ、散る

ネカマプレイを始めて約2週間。
とにかく復讐したい。
騙してやりたいと心に深い闇を落として最速でレベルを上げた。
睡眠を削り、
プライベートを削り、
ご飯はしっかり食べ、
そしてまた睡眠を削った2週間。
当時中学生だったゲコブログは宿題も復習もまっっっったくやらずにネカマプレイに明け暮れた。
その結果がこのザマだ。
これは後々知ることになるが、どうやら††リリィ††ちゃんは女性と思われてなかったらしい。
そもそもレベル上げに没頭し過ぎて、クラブメンバーとチャットで交流をほぼしていなかった。
だから女性か男性かの判断をされることもなかったようである。
くっそが
つづく。
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