隣のトイレに強敵が現れた。
・先にトイレにいたのは私だ。大の方だ。

まず状況を説明しよう。
私ことゲコブログは仕事の都合で地元のデパートに来ており、てんやわんやと職務をこなしていた。
そんな時ふとトイレに行きたくなったのだ。
大だ。
大きい方だ。
…
……
………
ここのデパートはトイレが広くとても綺麗なので自然と足取りも軽くなる。
なんならトイレに行くのが楽しみでさえある。
なにせ「仕事中のトイレ」は絶好の仕事をサボるタイミングなのだ。
サボり場が綺麗というのは本当に嬉しい限りである。
そんな素敵なサボり場、トイレへ大の為に向かったゲコブログ。
タイミングもよく、先客はいないようだ。
がちゃっと鍵を閉め、心の中で「施錠よーし!!!!」と叫びながら腰をかける。
なんて素晴らしいトイレだ。
座り心地までいいとは。もうここに住もう。そうしよう。
そんなくだらない事を考えていた時、
そいつはやってきた。
・それはバタバタと騒々しくやってきた

静かだったトイレが途端に騒々しくなる。
新たな客人はバタバタと、非常に切羽詰まっている様子でやってきた。
いや、詰まっているのは「大」なのだ。
そいつはもう我慢の限界だったのだ
見なくてもわかる、空気で感じるこの緊張感。
こっちもハラハラしてしまう。
でも安心して欲しい。
君は今、「間に合った」のだ。
私にはわかる。あなたは良い年齢の大人であると。気品のある「大人の空気」を漂わせている。
そんな大人が「間に合わなかった」とあれば、それはもう人生の半分を犠牲にしてしまったと言っても過言ではない。
小学生とは違うのだ。「ウ◯コマン」で済むのは小学生まで。
大人でやらかしてしまった場合いったい社会的にどんな酷い目に遭うのか、想像もしたくない。
だから私は心の中で、貴方に「おめでとう」を伝えよう。

…
……
………
隣「くぁwせdrftgyふじこlp;‼︎‼︎」
!?
・なんだその音量!!!

たまげたなぁ!!!!
その音量たまげたなぁ!!!!
こう言う場って、いわゆる暗黙の了解的な感じで他人の事は聞かぬふりするじゃん?
失礼じゃん?
でもこれは流石に!
これは無視できない!!みんなが想像してる5倍くらいとんでもない音量だった!!!
トイレの壁揺れたもん!
気のせいじゃねぇ!!
・まだまだ続くよ

お、おおおお落ち着け俺!
大人ゲコブログ、ここは華麗なジェントル対応で切り抜けろ!
誰だ加齢なジェントルとか言ったやつ!!!!!
土下座な。
…
……
………
とりあえずこっちの用達しも済ませてさっさと出るんだ!
このままじゃ笑ってしまう!笑ってしまってしかもバレて気まずい雰囲気になってしまう!!
それだけは避けたい!
さぁさっさと済ませt
隣「プゥーー♪」
ブフッ
・卑怯じゃね?

緩急つけて攻めてくんなや。
笑うやろこんなもん。
あーーあーー、もうバレたよ。完全にバレたよ。
吹いちゃったもん。絶対聞かれてたよ。
気まずい雰囲気なったよ。だって俺大人だもん、空気でわかるよ。
もうこれは早々に出なきゃいけない。
ゲコブログの優雅なお仕事サボりタイムはこんな結末で終わってしまうのだ。
もやっとするよなぁ。
まるでエヴァ旧劇場版「まごころを君に」を見終わった後くらいもやっとする。
黙って仕事に戻r
隣「ピヨピヨ♪ピヨピヨ♪」
ふふっ
・音姫おせーーーーんだよ!!!!

ありがとうね!!!!!
ほんと気を遣ってくれてありがとうね!!!!!
でもな、おっせーーーんだよ!!!!音姫おっせーーーんだよ!!!
◯音姫とは?
トイレで自分の音を隠すために鳥のさえずりや川の音を流して誤魔化す装置。
ぶっちゃけ意味がない。
男性用トイレで見かけたら結構レアもん。
いやほんとごめんね??俺が笑ってしまったもんだから、気を遣ってくれたんだね??
大人の対応だよ。ほんとありがとう!
でももう、出るから!トイレから出るから安心して!
隣「ププゥーーー♪(ピヨピヨ♪)」
ぶはっ
・最後に
今日の晩御飯カレーだった。
おわり!!
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